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―オオォォ…
―ガキンッ
―ズシャア…
「何よ…これ。」
私の目の前では、いつの間にか乱闘が起こっていた。
「あ、あぁ…。ハァッ、ハ…。」
「あっ。」
いけない、あまりの急展開に、ちょっと忘れてた。
「あなたは早く、その子を連れて行ってください。」
「え、でも…。あなたは…?」
「私は大丈夫です。お気遣いありがとうございます。さぁ…、早く行って下さい。」
「あ、ありがとうございます!」
―タッタッタッタ…
よし、こっちはひとまず大丈夫。
あっちは…
「ひ…退け!!ひけー!」
あっちも大丈夫みたいね。
…さてと、私もバレないうちに、行きますか。
(関わったらすっごく面倒なことになりそう。)
私は気づかれないように横道を抜け、本通りに出た。
「(さっきの妖怪たち、奴良組って言ってたわよね。)…まさか、ね…。」
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