236人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
―――…
「母様?桜夜です。」
「おお、桜夜か。入りなさい。」
「失礼します。(母様が自室にいらっしゃらないなんて、珍しいな…。)」
私は、母様の向かいに座った。
「桜夜、今日の外出はどうであった?」
「はい。京には、色んな場所があるのだなと、改めて実感しました。それに、お料理も美味しかったですっ。」
私は、今日のことを、少し興奮気味に話した。
「そうかそうか、楽しそうでなによりじゃ。」
「えへへ。…あっ。母様、これお土産です。」
「これは…。そなたに妾の好みを教えたことがあったか?」
「え?いえ…。」
「そうか…。」
「あっ、もしかして、お嫌いでしたか?」
「いや。むしろ妾の好みじゃ。ありがとう、桜夜。」
「!あ、えっと…。いえ、どういたしまして、母様///」
久しぶりに、母様にお礼を言われた。
その日、自室に戻っても、私は興奮で、なかなか寝付けなかった。
そのせいか、次の日は昼頃まで寝ていて、
しょうけらに、どやされ、茨木童子に、小バカにされました。
_
最初のコメントを投稿しよう!