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(何?今の音…。)
私は興味本位で、横道を覗いてみた…ら、
「ヒィッ!お、お願い…。こ、この子、だけは…。」
赤ん坊を抱いた女の人が、妖怪たちに襲われていた。
「よくやった。ぬりかべ、三途魚…。赤子の生き肝…、喰らえば百人力の妖になるという…。」
考える前に体が動いていた私は、
「だめーっ。」
女の人と赤ん坊に覆い被さって、次にくる衝撃に身構えた。
―ドッ ズシャアァ…
「(いっ)…たく、ない?」
私が不思議に思っていると、
「ぬ…奴良組だぁあーっ、奴良組が出たぞぉおー!」
という回りの絶叫と、
「さぁて、今日も行こうか…。お前ら、妖狩りだ。」
という、聞き慣れた(というより、見慣れた)台詞が聞こえてきた。
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