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兄弟はエルリックといって僕達から見ても仲良しな二人だった。 僕と妹が連れて来られる前からエルリック兄弟は此処で鎖に繋がられていたらしい どうして自分達が此処に連れて来られたのかも分からなく震え脅えていた僕達に、兄のマアラは「大丈夫だから」と手を取り安心するまで傍に居てくれた。 妹と左右の手首を鎖で繋がれてしまった僕と同じく、二人の手首にも自由を奪う鎖が填められいた。 父親が亡くなりお金に困った母親に人売されこの病院に連れて来られたと、何時だったか…弟のアクアが語ってくれた事があった。そのせいか他の双子達と違い二人の抵抗する姿を殆ど見たことがなかった…。 僕達に両親は居なくて親戚の家をたらい回しされた 何処の家庭も裕福ではなくて歓迎する素振りの裏では、僕達の存在が邪魔だと思う親戚もいる。 そんな時期、耳にしたのは双子を探してるという男の声だった。  
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