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人数が減ったり増えたり激しい檻の中で明け方目を覚ますと、それまで四六時中時間を共にしていた妹の姿は無く代わりに自由を縛っていた鎖が外されていた。
「ミーナ…?」
僕が妹の名前を呼ぶと返事をした人物はマアラだった…。
「…連れて行かれちゃったよ」
マアラの言葉が何を示したかは理解出来た。
男が僕達に要求してきた人類の研究の手伝い…
この時の僕はあの男が言った言葉の重みも知らず、昼になれば妹は腹を空かせ戻って来ると思っていた。
でもマアラ…君は違ったのかもね。
再度眠ろうと目を瞑ろうとした際、視界に映った君の表情は何にも例える事の出来ない…
唯…肩に寄り掛かり眠る弟のアクアの手を握り、埃で汚れたアクアの頬を撫でてていた。
震えそうになっていた身体を紛らわす為、アクアが隣にいるか確認するために取った行動だったんだろう
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