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血と肉が僕の手にもいっぱい付いちゃって 切断された部分からは白い骨と血管が紐みたいに所々から伸びていて…。 未使用のガーゼで赤く染まった顔を拭いてあげた 何故だろう… あんなに綺麗だった君の顔がぐちゃぐちゃでとても醜く見える。 どうして声帯と左眼を失っただけで生き残ってしまった僕と 生きたまま身体中切断され臓器を奪われ死んでいった君と… 僕は君で、君は僕じゃなかったのかな…? 君という半身を失った世界はどんなに苦痛な拷問よりも酷く残酷で寒いだけなのに…。 ねぇ マア… 君はあの男の趣味で犠牲者になってしまったよ きっと意味も分からず恐怖で泣き喚く君を横目に男は人体実験という名の拷問を楽しんだんだろうね。 一体どんな恐怖を味わって死んでいったのか…いくら考えても僕には想像出来ない ねぇ…マアの魂は今何処にいるの…かな。 僕が手の届く場所だといいな。  でもね、お互い左右の片眼を失ってることに少し嬉しさを感じるんだよ。 (だって僕は左眼、君は右眼……僕達やっぱり双子だね) ほら お揃いだよ 身体のない頬に両手を添え額同士を引っ付けて開いたままの瞼を指で撫で閉じる。 やっと自由になれたんだ……まずは君の身体を縫い繋げて二人で外へ出よう。 大丈夫… マア、僕が君を守るから……。 …犠牲…終  
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