藍へと続く世界

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   かすれそうな声で、名前を呼んだ。  零れた気持ちを伝えるみたいに、名前を呼んだ。     「ん?」  振り返ったあの人。コクっと喉がなった。   「あ、あの!…今日の試合、ざ、残念でしたね。」  ああ、私は何を言ってるんだ。   「うん…まぁ、次もあるしさ。落ち込んでいられないよ。」 「そうですね…」      空は藍へと続いている。     「先輩」 「ん?」    好きになって   「ど、どうしたの!?」    ごめんなさい。   「スミマセン、な、なんでも、ないです」    涙が止まらない。    好きになって、ごめんなさい。     終
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