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繰り返す、僕の言葉。
繰り返す、機械音。
繰り返す、二人の鼓動。
繰り返す、二人の時間。
君が望んだ、二人の永遠は、こんなにも皮肉な形で実現してしまった。
無力なこの二本の腕は、君の手を握ることしか出来ないよ。
閉じ込められてしまったんだ。この白い世界に。
「大丈夫、ずっと傍にいる。」
この白い世界から唯一逃げ出す方法は、二人を永遠に引き裂くものだから。
「だから、せめて…っ」
目を覚ましてくれないか?
「ごめんね。」
一瞬、君の唇が動いたような気がした。
終
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