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それから父さんは新しいカードが発売される度に、オレ達にカードを買ってくれた。
この頃から兄さんのカード運が迷走を始める…サクリファイスではなくスロットマシーンを当てたり、トゥーンワールドがないのにトゥーンデーモンを当てる。
正直、呪われてんじゃないかと思った。
しかし、実際は違った…この運の悪さは布石だったのだ。
ある日、販売された『幻の召喚神』というパック。
このパックではオレが持つ「ブラック・デーモンズ・ドラゴン」の融合素材である「真紅眼の黒竜」が当たるのだ。
だが、本当の目玉は封印されしエクゾディアと4枚のパーツカード。
販売される前から「幻の召喚神ということは、エクゾディアカードが当たるのでは?」と噂されていた…そして販売されたパックに思いっきりエクゾディアが写っていた。
貭川「丸出しかよ!!」
孝弘「何が!?」
この時は旅行中だったので、2人で10分ほど吟味して1パックずつ購入した。しかし…
貭川「あっ」
孝弘「あっ」
なんとオレ達がよそ見している間に店員さんがシャッフルしてしまったのだ!(本当はただ分からなくなっただけだが…)
貭川「こっちが…オレの選んだパックかな?」
孝弘「じゃあ俺は…こっちか?」
お互い納得いかないまま開封…オレのパックには「真紅眼の黒竜」が入っていた。
貭川「レッドアイズだ!」
兄さんは「オレがそのパックを選んだ」と文句を言っていたが、自分のパックを開けて絶句した。
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