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「ふぁー…モテたい。」
眼鏡とボサボサに乱れた髪の毛で
地味で暗い印象を与えているこの男。
この物語の主人公の音無海斗(オトナシ カイト)は
彼女が居ない歴=年齢である。
それ程にモテない。
そんな彼の友達も勿論同類であり
彼女も居ない。
そんな彼等は今
学校へと向かっている。
「ホント神様って奴は意地悪だよなぁ…」
「全くだ。
俺達が何をしたって言うんだっ!!」
「結局はイケメンばかりが
評価されるとか死ねば良いのに…」
海斗の隣を歩いているのは2人。
長塚京介(ナガツカ キョウスケ)と
芝山蓮(シバヤマ レン)である。
そんな彼等の少し後ろを
歩いているのは鶴岡圭太(ツルオカ ケイタ)。
圭太は雑誌を読みながら小さく
ため息を吐いた。
「バンドなんてイケメンがやるから
モテるのにさ…
誰でもモテたらそれこそ
バンドだらけだし…」
それを聞いた前を歩いている3人は
圭太に飛び付いた。
「そうだ!!そうだよ!!!
何で今まで気づかなかったんだ!!!!」
「モテる奴=バンドはもう
決定事項みたいなもんだしな!!」
「今すぐにでもバンドやろう!!」
「でも俺達元もそこまで良くないし
楽器とか勿論出来ないだろ。
どうすんの??」
現実に引き戻された3人。
「………諸星だ!!!
アイツなら色んな楽器やってた筈!!
アイツに教えて貰えば良いんだ!!」
海斗が言っているのは
諸星拓哉(モロボシ タクヤ)という所謂フツメン。
家が裕福らしく楽器を色々持ってるらしい。
「そうと決まれば学校に急がねぇーと!!」
これが、始まり。
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