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『異存在駆逐機関』
世間に公にされる事のない、国家機密の機関だが、恐らく、この国で最も大きな機関である事は確かだろう。
機関に所属する者は、ほぼ全員が黒衣を纏う事が義務づけられている。
そして、世間一般に、機関の事を他言してはならないし、存在を公にするのも禁じられ、世間からひた隠し続けられる。
その理由は唯二つ。
彼等自身が異存在に近しい存在であるから、特殊な人材の集まりであるからの二つである。
国民の約八割が、特殊な能力を持つ、この国では、能力自体はさほど珍しい物ではない。
寧ろ、知らない、使えない者の方が、珍しいし、馬鹿にされる程だ。
しかし、機関の者達は、その常人達をも卓越した、言わば特殊の中の特殊であり、表に出せない程の、力をその身に有していると言う。
つまりは、化け物退治をする化け物の集まりと言う訳だ。
彼等のおかげで、世界は平静を保つ事ができ、人々が地上で生きて行けるのである。
『国立図書館秘蔵書架より』
『著、幾神彩斗
世間の安泰を保つ機密』
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