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「『私の剣と盾であなたを永遠に守ってさしあげましょう』」
一節歌い終わる毎に辺りへ、岩の如き重さの重圧が激増している。
すでに魔術師はその両掌を灼熱の熱砂に押し付けてまで重圧に抗おうとしているが、それも時間の問題。
一方黒鉄はダルそうに眼鏡を掃除し、白桜はケータイをいじくっていた。
てめぇらwwww人が珍しく本気を出そうって時によぉwwwww
つか紅花。お前重圧に耐えられないからって真実のポーズとってんじゃねぇよww
てめぇはどこの番長だwwwwww
…………ま、無理もないか。
紅花はコレ見んの初めてだしな。
丁度いい。いい機会だし、たっぷり飽きる程見せてやんよww
「『故に最愛の人よ、茨に堕ちろ』」
「──っ!!」
詠唱を完成させてはいけないと思ったのか、魔術師は気を振り絞り、杖から斬撃魔法を繰り出して来た…………が。
「『頭蓋を砕き、脳髄を垂れ流せ』」
俺の呪いを帯びた詠唱によって防がれる。この状態の俺に勝てんのは同類だけだよww
──そして最後の一節を唱える。
「『──自界顕現(ドゥルガ)』」
その詠唱が全て終わったとき、俺の世界が現実に具現化した。
──さぁて、殺るかぁ……くふ、あははははっ!
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