獅子奮迅

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「あっはははぁ!!」 チアキは右腕を巨大で歪な大剣に変化させ、左手には真っ黒で鍔の無いこれまた歪な型をした片刃の刀を持って、魔術師に凄まじい速さで突っ込んでく。 「…………」 魔術師はそのスピードを捉え、避けようとするが 「あが!?」 地面から現れた血の塊だと思うくらい赤黒い実体を持つ影が魔術師の両足に突き刺さり、魔術師を動けなくする。 「はっはぁ!てめぇなンかハナから眼中に無ぇンだよ。……さっさと死ねや」 「──っ!」 先程魔術師の両足を貫いた影が、地面やチアキの身体から無数に現れ、魔術師の全身を貫いていく。 でも多分、コレだけで終わりでは無いと思うんだよね~。 「~♪」 チアキは鼻歌を歌いながら無数の実体を持つ影に刺され、その影から魔力やら生命力やら全てを吸われている魔術師に近づく。 「まぁなんだアレだ……死んだ後も輪廻の循環に入れると思うなよ」 そしてチアキは右腕を上段に振りかぶり 「うわっ、グロッ……」 真っ二つに切り裂いた。 ちなみに隣にいた紅花は暇だった黒鉄にコブラツイストをかけられていた。
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