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そんなどうでもいいことは置いといて、いきなり闇の世界の夜空の青い月にヒビが入り、ガラスを割ったときのような音が鳴り響き───
「…………」
いつの間にか元の暑苦しい昼間の砂漠に戻っていた。
紅花が着けた焚き火を「ぶふっ!?」急いで紅花で消した。危ない危ない、危うく暑くて死ぬトコだった……
つかチアキが【自界顕現】を解いたんだな。
それにしても、どうにも引っ掛かるなぁ………聞いてみるか。
「なぁ、チアキ。お前実は全然本気出して無いだろ?」
図星だったのかチアキはわざとらしく「ギクッ」と今どきのリアクション芸人でも言わないようなことを言って、慌てて言い訳を始めた。
「いや、いやいやいや?本気出したよ、うン。それにホラ、久しぶりに【闇世界・死剣の夜(ヘスペリデス・タナトスケール)】だって出したし……」
「え、お前、【自界顕現】した割には【闇夜の女神】は使ってなかったじゃん」
夜だったら使用時間無制限どころか最終形態まで使えるはずなのにね。
「いや、ね、白桜。本気出す前にカスが死ンだっつーか……俺的にはアイツは不味そーだから食べたくないっつーか……あばばばばば……」
チアキは若干涙目になりながら必死に言い訳している。
あ、僕ね、手加減とか手抜きとか嫌いなんだよ。許せないの。イライラする。
やるからには徹底的にやる。
そんな僕の性格を把握しているからこそ、チアキは必死になって言葉を綴っていく。
「ちょ、聞いて聞いて。あンね、俺だって」
「【自界武装(ガルダー)】……」
「ごめンなさい」
チアキはバク宙からの着地土下座を華麗に決めてきた。
バク宙から土下座までの工程で約1秒。
早いな、オイ。2つの意味で
つかまだ小槌型の武器の【裁判官の槌(マガツチ)】を出しただけなのに。
なんでそんな怯えるんだろうね?
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