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祭壇でパチパチと火が弾ける音がする。
神の声を訊くための聖なる炎がゆらゆらと揺れ、一人の女性を照らしていた。
女性が僅かに動き…涙を流しながら目を開けた。
ここは邪馬台国。
涙を流していた女性はこの国の女王であり、巫女でもある卑弥呼である。
この邪馬台国は卑弥呼が神より神託を受け、人々を導き暮らす平和な国。
しかし卑弥呼は視てしまった。
この邪馬台国の未来を…さらにその先に続くこの日本と呼ばれる国の未来を…歴史を知ってしまった。
声の主は神だ。
卑弥呼は何時もの様に神託を貰おうと祈りを捧げていた。
しかし、今回は何時もと違った。
いつもは一対一での会話だが、今回は複数の神が話しかけてきたのだ。
神々は遥かなるこの国の未来を憂い、神の声を聴き、伝える事の出来る卑弥呼に託した。
自分達の願い…想いを…。
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