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「将晴、なんでこのタイミングでプロポーズしたの?」
味噌汁を飲んでいた将晴がむせかえる。
「真奈美さん、ストレートすぎ」と直くんが声を上げて笑った。
「だって、何となくだけど、直くんの大学進学待ってるのかと思ってて……」
「それ!俺も思ってた!てか、この三月まではそう思ってたでしょ、兄貴。あと一年だし」
「ちょっと、お前らうるさい。飯くらい黙って食えって」
将晴は赤らめた頬を腕で隠した。
「えー、黙って食べたら、一緒に食べてる意味ないじゃん」
「そーだよ、兄貴」
将晴の家。
将晴と直くんと三人で食卓を囲む。
件のプロポーズ以来、この家を訪れる機会は増えていた。
「で、何でなの?」
「うるさいな。いいだろ、別に」
「あ、わかった!」
直くんが何かを思いついたように人差し指を立てる。
「え、何々?」
「兄貴、真奈美さんと会えないからって焦ってたんでしょ。誰かに取られやしないかって」
「えー、それはないでしょ」
「いや、あるって。真奈美さん、四月の終わりくらいに病院の誰かがカッコイイって話したことあったでしょ?」
「そうだっけ?」
おそらく夏目先生のことだろうが、全く記憶にない。
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