75人が本棚に入れています
本棚に追加
/507ページ
「何で?」
「呼ばれるから」
「呼ばれる?」
「子供の面倒見てくれ!とか?」
「はあ?」
表情だけで非難の意が伝わる。
「それは天然?それともわざと?」
「わざと。好きなの知ってて利用してんの」
「お前がいいならいいけど、あんまりまともな女じゃないな」
「そうだね」
多分、渡辺が正しい。
でも、そんなことがわかったってどうにもならない。
「いつまで、続けるわけ?」
「俺の、気がすむまで」
「先が長そうだな」
「そうかもね」
渡辺は、それ以上言葉を返してはこなかった。
呆れられているのかもしれない。
それも道理だ。
「俺がさ」
「ん?」
「俺が、夏目に連絡取るから、お前がその女諦めるってのは、無し?」
「え」
渡辺は、俺が考えてもみなかった言葉を口にした。
最初のコメントを投稿しよう!