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「探し人の、妹だけど」
「ああ、なるほど」と明るい表情を見せた加護は、それから首を傾げて「でも、何で本人じゃなくて妹さん?」と尋ねてきた。
「あのさ、お前、どこまで知ってるの?」
「どこまで……うーん、そもそもこの話兄貴にしたの俺だから、兄貴が言ったようなことは全部知ってるはずだけど」
「お前が元なの?」
驚いた。
どういうことだ。
「え、うん。何だ、兄貴、それは言わなかったんだ。四組の早川だよ。早川が、その死んじゃった人の妹」
なるほど、そこで早川と繋がるのか。
当事者が思ったよりも近くにいたことで、俺は驚かされた。
「え、じゃあ、あのメモってお前が早川に渡したってこと?」
「うん。って言っても、週末は会ってないから、これから渡すんだけど」
「ああ、そうなのか」
何だか、拍子抜けした気分だ。
そうか。
それなら、そんな回りくどいことしなくても。
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