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「そ。だから結構仲いいんだよ。それにさ」
三池先輩はそこで言葉を切る。
それから、「いや、ごめん」と小さく首を振った。
言葉の先は気になったが、三池先輩の表情にさした僅かな陰りが俺の追求を阻む。
「歩く?」
「あ、はい」
俺たちは駅に向かって歩き出す。
スーツの俺とパーカー姿の三池さんが並ぶ様は何だか奇妙なそれだった。
「てか、この後時間ある?俺どっかで夏目待たないといけないんだけど、飯まだならおごるよ」
夏目……って。
「宗佑さんですか」
まさかここでその名前出るとは思わなかった。
先ほど高橋さんを見たときの衝撃が蘇る。
今日は、一体何なんだ。
「そっか、夏目お前の家庭教師してたんだよな」
「え?なんで」
三池先輩は呆れたように「そもそもお前の親に夏目紹介したの俺なんだけど」と人差し指で自分を指した。
驚いた。
そんなこと、全く知らなかった。
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