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「今後、宗佑と会う予定はあるだろうか」
「はい」という言葉はすんなりと自分の口から出た。
会わねばなるまい。
すべてを、終わりにしなければ。
「それなら、これを」
住職は畳の上に通帳と印鑑を置いた。
聞かずとも、そこに何の金が入っているのかはわかった。
ここに取りに来るようにと伝言せずに、自分にこれを託した意図を慮ると、わずかだが胸が傷んだ。
「確かに」
俺は通帳と印鑑を受け取った。
「ありがとう」
「いえ、こちらこそ、ありがとうございました」
畳に手をついて軽く礼をしてから立ち上がった。
夏目に会う必要があることは確実だが、その前に調べなければならないことも多い。
晃多は何か知っているだろうが、あれは自分から俺に連絡してくるに違いない。
そういうやつだ。
あとは、加護か。
「失礼します」
深く頭を下げて、部屋を後にする。
頭の中に、今後自分が取るべき行動がどんどん書き込まれていった。
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