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「そっか、忙しいんだな。ごめん」
「いや」
少し間を置いてから、「あの」と言った三池は「いつでもいいから、連絡してやってよ」と続ける。
「俺の言うことじゃないと思うけど」
そう言って目を伏せた三池は、初めて会った頃と、本当に何も変わっていなかった。
むしろ、あの頃より若く見えると言っても過言ではない。
高校生と言われても何の違和感もないことに、単純にすごいと思った。
「いや、するよ、連絡」
翔太。
渡辺翔太。
あれほど優しい人は、なかなかいない。
久保さんとの仲を邪魔してしまったことは、今でも申し訳ないと思っている。
「それで?」
「え?」
「それが本題じゃないだろう?」
一瞬黙って、それから意を決したように「徹の」と言葉を発した。
「徹の話が、したくて」
僕はごくりと唾を飲んだ。
わかっていた。
三池が僕の目の前に現れたときから、きっとその話題になるであろうことは予想ができていた。
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