第弐話

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後ろから走って来る其れはまさに恐怖そのもの 口の横から涎が滴り落ちている もうすぐ餌にありつけると思っているからなのだろうか 「食われるか!」 絶対やられない 走りながら何か無いかと周りを見渡す 左の方に太い枝がある 見つけたら一目散に走り出した 「フフッ 。」 思わず笑みが出た 何か分からない感情が体の中を渦巻いている 正直笑みが出た事に戸惑ったが、何故か楽しいという気持ちが体を埋め尽くす 熊を倒す事なのか 恐怖に立ち向かう事なのか 熊を殺す事なのか ただその場に立っている事が楽しかった
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