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「ん……」
そっと目を開けたとき視界に映ったのは、真っ白な見知らぬ天井だった。
意識のはっきりしないままゆっくりと体を起こすと、自分がベッドに横たわっていたのがわかった。
爽やかな淡い水色の布団がめくれていく。
そこでやっと、夢現だった私の頭が、その異常な事態に気づいた。
「ここ……どこ?」
慌てて部屋の中を見渡すけれど、見覚えのある物は何一つない。
でも……この、あっさりしたような淡白な部屋は……男の人の、部屋?
はっとして自分の体を見て、私はそのまま固まってしまった。
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