1.夢-遊園地-

2/5
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「いらっしゃいませ」 「ここは、いったい……」 「ここは夢屋。あなたに夢をお売りします」 「夢を売る?」 「そう。現在、あなたは覚醒と睡眠の狭間にいる状態です。これから訪れる睡眠時に見る夢を売るのです」 「そうか。それはお金を支払わないといけないのか?」 「いいえ。お代は夢の記憶です。あなたが見た夢の記憶を、私が頂く。それだけです」 「それだけでいいなら、じゃあ買わせてもらおうかな」 「どのような夢を見たいかというご要望を仰って頂ければ、それに見合った夢をご案内いたします」 「わかった。楽しい夢だ。楽しい夢が見たい」 「承りました」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!