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「いらっしゃいませ」
「ここは、いったい……」
「ここは夢屋。あなたに夢をお売りします」
「夢を売る?」
「そう。現在、あなたは覚醒と睡眠の狭間にいる状態です。これから訪れる睡眠時に見る夢を売るのです」
「そうか。それはお金を支払わないといけないのか?」
「いいえ。お代は夢の記憶です。あなたが見た夢の記憶を、私が頂く。それだけです」
「それだけでいいなら、じゃあ買わせてもらおうかな」
「どのような夢を見たいかというご要望を仰って頂ければ、それに見合った夢をご案内いたします」
「わかった。楽しい夢だ。楽しい夢が見たい」
「承りました」
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