ep,1 【Death the Would】

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「どうした?」 「あの生徒会長が嘘をついていたらどうするの?」 ゆりの質問に俺は、まぁ予想通りの質問だろうと考える…『嘘』…それはこの世で一番簡単な回避方法…だけど、嘘をつくにも条件がある… 「ゆりの意見はもっともだ…あの生徒会長が嘘をついていたら俺の推測は意味がない…」 「それじゃ…」 「だけど、俺は彼女が嘘をつくように見えなかった…」 「それは…勘?」 「勘…の部分もあるけど理由もちゃんとある…そもそも嘘をつくには二通りある…」 「二通り?」 「そう、まず前者が『嘘を言わなければいけない場合』」 「それって…大抵の人はそうなんじゃないの?」 「まぁ聞けって…それで後者が…『嘘をつく事で自分の不利益にならないようにするため』…」 「…それって…」 「そう…あの生徒会長は後者…嘘をつく事も簡単だが、嘘をつく事で俺やお前が障害になることを避けたかった…」 つく必要のない嘘…つく事でマイナスとなる嘘…人は無意識にそれを判断し嘘をつく… 「まぁ…あくまで推測の域は出ないんだけどな?」 「…充分よ…」 ゆりがなにか考える顔をし出す…まぁ…情報が足りなすぎるしな…論より証拠、百聞は一見にしかずだし… 仕方ない…
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