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―――あっ!!
すっかり忘れてた……
漣も行くんだ…
せっかく二人きりだったのに……
でもいまさら断れないし……
やばい...つい...でも確認したいし…。
「おはー」
「漣……」
「どうしたんだよ、なんかくらくねぇ?」
「そ、そう?………」
「なんだよ、俺が聞いてやろうか??」
「………漣、ごめんなさい!!!!」
座っていた席を
立って頭をさげた。
「本当、ごめん」
「なんだよ、いきなり」
「え、あの…」
「早く言えよ」
「ご、ごめんなさい!!!あ…あたし漣が梨沙を好きって知っていながら
梨沙に握手会、行くって言っちゃって……、あの断りずらくて…」
「何言ってんの??
あんなの冗談に決まってんじゃん。
暇だから試してみたの、お前鈍感~じゃあ」
笑顔で言った。
漣はすぐ自分の席に戻っていった。
そしてちょうど梨沙が
トイレから戻ってきた。
「どうかした?」
「う、ううん」
「そっか」
「……………」
あれは冗談の顔じゃなかったよ…
あのときはすごく真剣だった。
いつもの目と違かった気がする。
んまぁいつもといっても梨沙といたときだけだけど...
「やっぱなんかあったでしょ」
「梨沙………」
「なに?」
「あたしやっぱり行けない」
「……握手会?」
「うん」
「なんで?絶対行くって言ったじゃん」
「ごめん、梨沙…」
「千葉くんを確かめなくていいの??」
「そこって確か写真撮ってもいいんでしょ?」
「うん」
「写真撮ってきてくれない?」
「行った方が確実だよ」
「お願い」
「……分かった。でも次からは約束守ってよね」
「もちろん!!」
「んまぁ漣と2人で行きますか」
「行ってらっしゃい」
ブーブー
メールがきた。
漣からだった。
『別に好きじゃねぇのになー』
聞こえたんだ。
漣をみるとあたしを
みて笑っていた。
あたしも笑った。
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