きっかけ

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「ねぇーあす~」 「なに??」 「いこ♪」 「どこへ???」 「握手会♪千葉くんの」 「いいよ」 「なんで、なんで??好きじゃなくたって別にいいじゃん」 「俺がいく」 「2人で行って来てください」 「………わかった、漣いこ、一緒に」 「いつなんだ?その握手会」 「明日」 「何時から??」 「確か4時からだった気がする」 「そっか、じゃあ3時に駅集合!!」 「わかった」 「楽しんできてね、ごめん」 「うん…」 「なぁ…あす??」 「ん??」 「ちょっと来てくれよ」「え、うん」梨沙待ってて」 「うん」 あたしは漣の後ろに静かについていった。 つれられた場所は屋上。あたしに何のようがあるの...?? 「お願いだ!!!」 「―――!!??」 「あの……俺、実は… り…り……」 「り……??」 「り……り…」 「り?!...なに??」 「だから!!……俺、梨沙が……好き……」 「―――――!!」 「それ本当?!!!」 思わず大声をだしてしまった...。 「だから……」 「だから??――――あっ!明日!」 「………だから告白してぇなって」 「明日??」 「………」 「いいと思います」 「本当は思ってないでしょ」 「…………無理ですよ、だって明日は梨沙の好きな人に会いに行く.... んまぁ、芸能人だけど」 「だから困ってんだよ!!どうすれば俺を好きになる??」 「どうすればって…」 「お願いだよ、あす!頼む!!」 「…………」 「頼む!!!」 「頼むって言われてもあたし…」 「お願いだ!!!」「……普通に嫌いにさせれば...」 「どうやってだよ」 「知らないです!!!」 あ、ちょっと怒鳴りすぎたかも……。 「……………」 「……あ、えっと…...漣のかっこいいところとかを見せたら??」 「俺のかっこいいところ??」 「うん……」 「例えば??」 「えっ!例え??」 「うん」 「……………」 「ねぇのかよ」 「あ、あるよ!!」 「なんだよ」 「…………」 「ねぇなら、ねぇって言えよ」 「……………」 「あーもう、分かった分かった」 「………ごめん」 「俺ってそんなに かっこよくねぇか??」 「いや、そういう意味じゃなくて…」 「大丈夫!! んまぁ自分で頑張る」 「あんまり絡んだことないというか... 梨沙と話してるところしかさ...」 「んまぁありがとな」 「う、うん」 何もしてあげられなかった……。 でも漣が梨沙を好きだったなんて。
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