記憶

2/10
581人が本棚に入れています
本棚に追加
/353ページ
「夢乃ぉっ!いつまで寝てるの!?早くしなさいよっ!」 バシバシと叩かれる。 お母さんじゃなくて、お姉ちゃんに…。 私の家は色々訳ありで…。 何故か、両親がいなくて。 今は二十歳になるお姉ちゃんと二人暮らし。 色々あったせいか、引っ越してきた。京都に…。 新撰組の屯所がある此所に…。 高校も屯所の近くという。 何と皮肉な…。 あ、自己紹介まだでしたね。 私の名前は、土方 夢乃。 高校二年生。 土方歳三の子孫っと言われてる。 私は、新撰組の人達を誇りに思う。 裏切られたり、暗殺しなければならなかったり…人斬りと言われたりもした。 けれど…。 己の誠を信じ、突き通した。 何よりも仲間を大切に思い、戦った。 それだけでも、かっこいいと思う。 ………私はそう思った。 でも、最近見る夢。 なんだかよくわからない夢。 近藤さんをはじめ、新撰組の面々が揃う夢。 楽しく酒を飲み交わし…。 背を預け、共に戦い…。 そんな夢。 なんだか、懐かしいような気持ちになる。 それと同時に切ないような、寂しいようなーーーーーー…。 何とも言えない気持ちになる。 この夢はなんだろう?
/353ページ

最初のコメントを投稿しよう!