プロローグ

4/15
前へ
/18ページ
次へ
「お嬢様」 「ん……。」 呼ばれる声に、ふと目を覚ます。 目を開けると、窓の向こうに街並みが流れていく。 夜だ。 私は、車の中で寝ていたようだ。 「お嬢様、うなされていましたよ。また、いつもの夢ですか?」 運転をしながら私にしゃべり掛けてくる人物。 運転手というより執事、執事というより私のお世話係というところだろう。 「ええ…。ありがとう悠然<ユウゼン>。」 「礼には及びません。少しでもお嬢様のお力になれたのなら幸いです」 いつも私の事を気に掛けてくれる悠然。 たまにお小言が五月蝿いけれど。 …三つしか変わらないのに。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加