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「お嬢様」
「ん……。」
呼ばれる声に、ふと目を覚ます。
目を開けると、窓の向こうに街並みが流れていく。
夜だ。
私は、車の中で寝ていたようだ。
「お嬢様、うなされていましたよ。また、いつもの夢ですか?」
運転をしながら私にしゃべり掛けてくる人物。
運転手というより執事、執事というより私のお世話係というところだろう。
「ええ…。ありがとう悠然<ユウゼン>。」
「礼には及びません。少しでもお嬢様のお力になれたのなら幸いです」
いつも私の事を気に掛けてくれる悠然。
たまにお小言が五月蝿いけれど。
…三つしか変わらないのに。
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