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『もうなんでもいいから英文を言って下さい』
『Bird interesting』
『面白かった 鳥』
転校三日目で大層な馬鹿っ娘とバレてしまった茜子は、早くも後ろ指を差される存在となった。
それでも本人はどこ吹く風で、木の上で寝たりしているのだから兄ながら能天気な妹だと思う。
「ちょっと待ちなさいキモ……妹っ!!!!!」
「……はい?」
「妹ちゃんは来なくてもいいわよ。アタシとまおぎだけで通り魔は捕まえるから」
「猿ヶ京先輩より私の方が使えます。私が兄さんと行きますから、クソ金髪先輩は淫らなテクニックで手芸でもしてて下さい」
「なんだとキモウトッ!!!!!」
感情豊かな朝陽と常に無表情な茜子、端から見ると本当に異質なコンビだ。
しかも仲が悪いというのだからさらに始末が悪い。僕を社会的に殺そうとした時に見せたあの連携はどこに行ったのだろう。
「金髪キモ」
「赤毛キモッ!」
「アホ毛キモ」
「ブラコンキモッ!」
悪口合戦の間にいる僕に朝陽の唾が飛んでくる。
唾から昼食で食べたらしいコンビーフみたいな臭いがする。
……もうお家に帰りたい。
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