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第一話【美しい者には裏がある】
人通りの無い路地裏。
「私の事を愛してくれているんでしょう?」
女は不敵な笑みを浮かべながら、向かい合うように立っていた男子高校生に尋ねる。
「あぁ、愛している。」
男子高校生は、クスッと笑ってこたえた。
「そう、これでも?」
女が小首を傾げながら、男子高校生に言った途端、手足がボコボコと変形し不自然に折れ曲がり、身体も変形して行く。
「ひぃーー!!」
男子高校生は、女の姿を見て悲鳴を上げれば、腰を抜かして動けなくなる。
そして女は、ニヤリと笑って男子高校生に牙を向き襲い掛かった。
「ぎゃああああああっ!!」
男子高校生の悲鳴が、路地裏に響き渡った。
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