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プロローグ
桜の花片がヒラヒラ、舞い落ちる中。
月夜の下で、少女は刀を手に佇んでいた。
白銀の腰まである長い髪は風に吹かれ、たおやかに靡き、漆黒のセーラー服が所々紅色に染まっている。
男性的にも、女性的にも取れる中性的で美しい顔立ち、切れ長の瞳を冷たく細めて、少女は相対する者を見ていた。
少女と向かい合うように佇むは、人為らず存在。
古くより、この地に存在して来た異形の妖だ。
巨大な剃髪頭の生首で、左目から血を流しながら、恨めし気に少女を睨んでいる。
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