出会い

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ハァハァ… 運動不足な私は息があがってしまった。 「大丈夫??」 私を助けてくれたらしい男が話しかけてきた。 「はい。ありがとうございました」 人見知りな上、人を信じることのできない私は助けてくれたにも関わらず、無愛想に返事をした。 「よかった」 そんな言葉をもらした男を見て、私は驚いた。 スーツ姿でいかにもただのサラリーマンだったからだ。 すぐに顔に出る私に気づいた彼が 「あっ、喧嘩弱そうとか思ったでしょ?」 優しく微笑みかけられた私はなぜかドキッとしてしまった。 「そんなことっ… どうして助けてくれたの?」 「女の子が嫌がってるところを見て見ぬふりなんてできないよ。」 またニコッと笑う彼につい私は 「お礼がしたい」 と無愛想に言うと 「お礼なんていらないよ。でも名前教えて?」 「澪…」 「澪ちゃんか…かわいいね。俺の名前はユウ。歳は24」 「……私は18」 「高校生!? 大人っぽいね、高校生には見えないよ。」 そんなとき 「「澪!」」 翔と美憂が私のところへ走ってきた。 「探してたんだからな!」 「そうだよ、すごく心配したんだから!」 「ごめん、ごめん」 2人に謝る私を見て、ユウは笑っていた。
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