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あれはこの前の中間テストの結果が帰ってきた日。
担任に呼ばれて名簿順で順位とか点数とか表記された紙を貰いに行くんだけど、僕は名簿番号が一番最後なんだよね。
『和木』だから。
蛇足なんだけど、この苗字で昔は随分いじられたというかいじめられたというか。
言葉に敏感なのは子供なら普通だろう。
小学生の頃クラスの男子の心ない一言
『おーい!ワキくせーぞ!』
なんと『和木』=『脇』とかけられてしまったのである。
なんたる屈辱。
その頃今よりずっと純粋だった僕は、非常に傷付いた。
言い返すことすら出来なかった。
家に帰り母親の苗字にしてほしいと懇願したが、『まだあの人を愛してるから…無理』などという母親の少し真面目な返しに引いてしまい、結局断念した。
そのかわり『脇』がつく転校生を願ったけど、当たり前に来ることはなかった。
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