季節外れの転校生

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「そいえば、どうして雄也の学ランを風音が羽織ってるの?」 完全に忘れてた。 どうして真由香はスルーしてくれないんだろうか? (死亡フラグが成立したな) 時すでに遅し。 「えっ、こ、これは…………その…………」 小鳥遊は顔が真っ赤になっている。 そして、あたふたしていた。 もはや、逆効果でしかない。 「ゆうくん、何やったのかなぁ?家では教えてね」 春姉は面白そうに聞いてくる。 さらに僕弾発言が続く。 「は、春姉なに言って…………あっ」 とうとうボロが出た。 「雄也自滅したわね。頑張ってたのに残念だわ」 「何楽しんでんだよ、美沙!?」 「楽しんでないわよ。ただの人間観察よ」 絶対楽しんでた。 「さてと雄也。じっくりと聞かせてもらおうか」 背後から翔太の声がした。 まずい、まずいと本能が警告する。 「捕まってたまるかよ」 逃げようとした。 しかし、他の男子がドアをふさでいた。 「残念だったな、ゆうーっぐはっ」 背後から羽交い締めにされた。 悔しいので翔太を蹴っておいた。 その後尋問されたが、春姉とは従姉弟、小鳥遊とは寒そうにしていたからと言って解放された。 何とか一日を終えた。
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