プロローグ

2/2
前へ
/105ページ
次へ
雪が降り続いている。 灰色の雲から降る白い粒が地面を覆っていく。 でも、今日なら世界のほぼ全員の人が快く思うだろう。 なぜなら12月25日…………クリスマスだから。 俺もその一人になるはずだった…………ついこの間までは………… ホワイトクリスマスを望んでいたのに………… 楽しく過ごすことを計画していたのに………… なのに…………なのに君が隣に居ない………… 街の通りの賑やかさとは程遠く、家に向かう住宅街の道は静かだった。 今日ぐらいは神様に願ってもいいだろうか………… …………どうか…………どうか………… 彼女を…………俺から奪わないでください………… お願いです…………彼女は僕の全てですから…………
/105ページ

最初のコメントを投稿しよう!

38人が本棚に入れています
本棚に追加