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「俺が困るの。それに普通はおかしいだろ」
「え~何で~」
ヤバイ、春姉の駄々っ子モードが解放されてしまう。
あれ意外と厄介なんだよな。
それに俺以外の人の前では見た事がない。
「それより春姉、お腹すいた」
話を変える。
もうそれしか手段がない。
「あっそうね。もうちょっと待っててね。すぐできるから」
そう言い残して台所の方へ行った。
(助かった)
一気に疲れた気がした。
とりあえず、部屋に行き、着替えを済ませる。
階段を降りる途中、いい香りがした。
さらにお腹がすいた。
「春姉、布団は下に運んである?」
「まだだよ。干してあったの取り込んだけど、危なくて運べなかったの」
何かしている時の春姉は先程とは違う。
どうしてああなるか不思議だ。
「じゃあ、運んでおくよ」
「ありがとう」
俺は二階の廊下にあった布団を下の和室に運ぶ。
終わるとすぐに、晩御飯を食べた。
「いただきます」
久しぶりに食べた春姉の手料理は美味しかった。
「ゆうくん、美味しい?」
春姉が不安そうに聞いてくる。
しかも、上目遣いで。
(反則だろ)
「美味しいよ春姉」
言うまでもないと思う。
「よかった。どんどん食べてね」
満面の笑みで言った。
(やっぱりギャップって言うか、二面性あるよな春姉って)
今は気にせず料理を味わった。
「ごちそうさま」
「お粗末さまでした」
「片付け手伝うよ」
立ち上がり、シンクへ向かう。
「ありがとう、ゆーくん。じゃあ、お皿拭いてくれる?」
「分かった」
しばらくして終わった。
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