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転んで着崩れてしまった帯を直してくれるって言ってくれたから。
｢ありがとう｣
賑やかな出店のある通りから一本道を抜けて、神社の通りにある木の陰に移動した。
一本、道を逸れると人通りがまるでない。
緩んでしまった帯をときながら、どうしたら奏さんたちに会えるかな？って、考えてた。
｢色、白いんだね｣
｢え？｣
首筋に突然手が伸びてきて、ビクッとした。
｢ヤりがいありそうな体してるね｣
｢…え？｣
身を固くした瞬間に後ろには、３人のうちのひとりがいた。
いつの間に！
半歩下がって横に体をずらすと、ほどけた帯を手にした優しく声を掛けてくれたはずのひとがニヤニヤした表情で立っていた。
｢ほら、あいつは見張り｣
指を差す方向には３人のうちの一番大人しそうなひとがタバコを吸いながら通りの方を眺めていた。
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