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試験期間中の短縮授業で、今日は午前中で学校はおしまい。
まだまだ暑さの残る秋の昼間の陽射しの中、私は自転車を走らせる。
制服のスカートをパタパタさせながら坂道を下る。
大通りを右に曲がって住宅街に入ると、どこかで赤ちゃんの泣き声が聞こえた。
家に着いて、自転車をガレージに停める。
前籠に入れていたカバンとコンビニ袋を手に持って、門から続くアプローチを渡り、玄関の扉に鍵を差した。
ガチャ。
――――あれ?
鍵が開いてる。
誰か帰ってる?
そっと扉を開けて中に入ると、見慣れたクラークスのデザートブーツと、見慣れないハイヒールが玄関に並んでいた。
「……」
私はそのまま回れ右して、再び扉の外に出た。
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