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会議室に戻るとそこは騒然としていた
「兄さん!!いるんだろう!!いい加減にしてくれ!!もうたくさんだ!!!」
「ルート!!落ち着いて!!」
「ルートヴィッヒさん!!」
暴れるルートヴィッヒを落ち着かせようとフェリシアーノと菊がルートヴィッヒの腕を掴んで必死に押さえていた
他のメンバーは何事かとその様子を見ていたが何もできずその場に立ち尽くしていた
「ルッツ…!!」
ギルベルトは飛び出そうとしたがアーサーに止められた
するとフランシスが中に入って行きルートヴィッヒの前に立った
「フランシス…兄さんはどこだ…!」
ルートヴィッヒは凄い剣幕でフランシスに掴みかかった
元はと言えばフランシスが不用意にギルベルトの名を口にしたのが原因だ
フランシスはルートヴィッヒの姿を痛ましく思い眉を寄せ口を開いた
「ルートヴィッヒ…ギルちゃんは死んだよ。」
フランシスの言葉を聞くとルートヴィッヒは絶望したような表情を浮かべた
「ごめんな、俺の勘違いだ…いた気がしたんだ…まだギルちゃんのこと忘れらんないから…俺…」
フランシスが言い終わると同時にルートヴィッヒはゆらりと歩き出した
「ルート…どこ行くの…?」
「すまない…少し頭を冷やしてくる」
フェリシアーノが心配して後を付けるがルートヴィッヒは振り返らずにそう言って会議室を出て行った
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