14人が本棚に入れています
本棚に追加
ルートヴィッヒがお茶を持って席に着くとアーサーが口を開いた
「ルートヴィヒ、今からギルベルトの霊をフランシスに憑依させる」
「憑依…?」
「ギルベルトはお前がずっとギルベルトの死を引きずってるから、未だ昇天できず俺のところへ来た。」
「…!」
「ギルベルトが昇天するにはお前が本当の意味でギルベルトを乗り越えなきゃならない…分かるな?」
ルートヴィッヒはアーサーの言葉に小さく頷いた
「まぁ、でも、お前は信じないだろう。兄貴が霊で昇天できないとか言っても、本心では俺がお前を慰めるためにした作り話だとか思いそうだからな」
「それは…」
図星を突かれたのかルートヴィッヒがアーサーから視線を逸らした
「だから今から憑依させる。そうすればお前も信じざるを得ないだろ?」
にやりと笑うアーサーにはどこかあくどいものを感じるが
ルートヴィッヒはこくりと頷いた
「じゃ、フランシス、目を閉じろ」
「お、おう…」
アーサーに言われフランシスが目を閉じるとアーサーはなにやら呪文のようなものを唱え始めた
最初のコメントを投稿しよう!