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しばらくして、会議室に着くと
ギルベルトは今までの元気とは打って変わって不安そうな表情を見せていた
アーサーのところへ来る前、ギルベルトはルートヴィッヒの様子を見てきた
未だに自分の帰りを待つ弟
兄の死を何度も自分に言い聞かせ涙を流す弟
見ているのに何も出来ない
見守ることすら辛くなって目を逸らし逃げ出した
まだあの時のままだったら…
「よぉ、ルートヴィッヒ。」
弟の名前が聞こえるとハッとして前を向いた
そこには生前見て来たのと変わらぬルートヴィッヒの姿があった
ギルベルトは胸を撫で下ろした。自分が想像していたよりもずっとしっかりとしていた
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