見知らぬ女と同居することになったんだが

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「お前が冴島由紀か?」 ……俺、硬直。 そして、扉を閉めて鍵をかける。 「……さて、と」 現状を整理しよう。 俺は扉にもたれかかって考える人のポーズをする。 俺の名前は冴島由紀(サエジマユウキ)だ。 年齢は16で高校二年生。 現在は一人暮らしで生活している。 そんで、ここは俺の部屋だ。 部屋の番号も合ってるし、この鍵で開いたから間違いない。 部屋の中にはなんか変なのが居た。 女の子のように見えたが、巧みな変装術を持つ変態に違いない。 で、窓の扉が開いていた。 合い鍵は誰にも渡していない。 部屋を出る時は毎日ちゃんと鍵の確認はしている。 つまり、これから導き出される答えは…… 「……変態か」 「誰が変態だ愚か者!!」 「いてぇっ!!」 後ろの扉が勢い良く開かれて、そのまま俺は手すりに強く頭をぶつける。 一発で2コンボだ、やべぇ!! 「つつ…… 格ゲーならきっと2HITとか出てたぞ……」 「お前は何を言ってるんだ?」 ……しまった、癖が聞かれてたか。 ここで俺が変態扱いされるのはまずいな…… 「いや、気にしないでくれ。 深い意味はない。」 「……そうか。 なら、いいのだが。」 ふぅ……助かった……
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