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「帰れ―」
「なっ!?」
果てしなくやる気がないようにそんなことを言ってみる。
いや、さすがに冗談だけど面倒だと思っているのは事実だからなぁ。
姉貴がらみか……
「いや、冗談。
真に受けなくても大丈夫」
「お、驚かすな馬鹿者……」
……本当に驚いてるとは、こっちが驚いた。
姉貴のことだからどうせ話していると思ったんだけどな。
じゃ、仕事として割り切ることにしよう。
「経緯は分かった。
理由は聞かない。
ただ、期間はいつまでなんだ?」
「ん、あぁ。
追手がいなくなるまでだな」
……は?
つまりは、詳しくは分からないってことか?
「えっと……追手、さん?
は、いつまで鏡堂を追うと思う?」
「私を見つけるまで、だな」
……流石にこれはヘヴィなんですが。
えっと……?
つまり、どういうことだ?
「RPGに例えて分かりやすく教えてくれ」
「RPG……?
グレネードランチャーのことか?」
グレネード?
……あぁ、RPG-7の方か。
すっげぇ突っ込み難いんだが、これはボケとみなしていいのか?
「難しいな……
対戦車擲弾(てきだん)発射器に例えるとするなら、まずその構造から把握せねば……」
「いや、いい俺が悪かった」
3秒で土下座しました。
どうやらマジでグレネードランチャーで説明しようとしていたらしいので、殴られる未来が見えたので先に謝っておく。
これ、生きる上で重要な知識だから覚えておくよ―に。
「明日テストに出まーす」
「……は?」
考えてることを声にしてしまう癖、マジでなくなってくれ……
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