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「う……や……」
「うら……し……や」
ん? なんだ? 何か、聴こえる……。
「うらめ……しや……」
「うらめしや~~」
まどろむ意識の中、確かに聴こえる。これは……誰かの、声?
「うらめしや~~……って、いい加減起きてくださいよ!」
「痛ぇっ!?」
いきなりの衝撃に、直輝は飛び起きた。
周りは真っ暗で何も見えない。
「え……ウソ、触れちゃった……」
誰かがいる!?
咄嗟に枕元のスタンドライトのスイッチを入れる。
突然の光に、暗闇に慣れた目は眩んだ。
「え? えっ!?」
やがて目が光に慣れ、その声の正体を視界に納める。
そこには、見慣れない少女が立っていた。
真っ白なワンピースに、腰より長い髪。なにより、透き通るような白い肌と切れ長の瞳が印象的だった。
いや、それよりも……、
「アンタ、誰??」
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