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「涼介、ありがと あがった、っ、よ…っ!」 「そ、俺も入ってくる」 「待って、なんで裸なのっ!」 「裸じゃねえよ、服着てっから」 僕が部屋に来ると、上半身裸の涼介がベッドに腰掛けてタバコを吸っていた。 裸なんて、絶対風邪ひくよ。 「それにっ、タバコ…」 「あれ、言ってなかったっけ?」 「聞いて…、ないよ」 なんか恥ずかしくて涼介をまっすぐ見ることができない。 だってカッコイイんだもん。 「タバコなんて、やめなよ」 「なんで?」 「体によくないし…」 「俺の体心配してくれるの?」 「…、うん」 「そ、じゃあやめる」 「へっ?」 案外あっさりだな。 びっくりして涼介の顔を見ると、いつにもましてにやにやしていて 僕の方にゆっくり近づいてきた。 「ちょ、なにっ」 「くす、いいから」 距離がどんどん近くなって、僕の心臓がバクバク言って… 「お前、顔赤すぎ…」 「っ、/」 耳元で囁かれた意地悪な言葉に、さらに顔が赤くなった気がした。
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