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「ゆーうーとーっ!!」
「ごめん、待った?」
「待ってないけど、行こ」
そう言って僕の鞄を持ち自転車のかごにいれる涼介。
僕はもう当たり前のように涼介の背中に捕まる。
涼介と一緒に居ることが当たり前になった。
もし涼介が居なくなったら僕はどんな思いをするんだろう。
多分、悲しくて、寂しくて、辛くて、冷たいんだ。
「どうかした?」
「ううん、大丈夫」
「変な裕翔だな」
涼介の手で頭をわしゃわしゃと撫でられる。
それがあまりにも気持ち良くて、なんだか切なくて涙が零れそうになった。
「…、好き、だよ」
「知ってるってば」
好きになんかならなきゃいい。
好きになんかならない。
そう思ってたけど、僕は涼介が好きで好きで大好きで、
もうこの気持ちに嘘はつけない。
「まだ一緒に居たいの」
「俺も、よしっ、遊ぶか」
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