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「ぐすっ、うぅ振られたあー」
教室で泣き出す女子。
その女子を取り囲むその女子の友達。
振ったであろう男は扉からその様子を見ていた。
「はあ、またー?」
「だね。」
僕の横にいた知念が呆れたように呟いた。
毎回毎回女子を泣かせてる、山田涼介。
山田涼介はここら辺じゃ有名な不良で、しかもイケメン。
そのルックスで女と付き合って、ヤり逃げ。
体目的とわかっていても、みんな堕ちるんだ。
「山ちゃん、いい加減にしなよ。」
「なんだよ、べつにいいじゃんか。」
不思議なことに知念と山田涼介は幼なじみでよく話しているのを見る。
「よくないよくない、教室で泣かれたら迷惑なんだよ」
いや、そうそう問題じゃないと思うんだけど。
「ってか、お前名前は?」
「…、え?あ、中島裕翔」
「好き。俺と付き合って」
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