864人が本棚に入れています
本棚に追加
「…、え?」
「ちょっ、山ちゃん!?」
一瞬思考回路が停止した僕。
ぐいぐい手を引っ張られてどこかに連れて行かれてる。
「ちょっと待ってっ!
冗談きついよっ!」
「あ?」
「あっ、ごめんなさい」
もう、怖いってば。
「そうだよ山ちゃん。
どういう風の吹き回し?」
「どういうって、こういう…
俺はこいつが好きなんだ。
知念には関係ない。」
「裕翔くんは、僕の大切な
友達なの。
傷つけないでよ。」
「まだ傷つけてねえよ」
まだ、って…
一応自覚はあるんだね。
僕の目の前で言い合う二人。
山田涼介ってやつはこれまでに何人もの女子を泣かせてきた。
僕はその女子をたくさん見てきた。
好きになんかならなければいい。
好きにならなければ、泣かなくていい。
最初のコメントを投稿しよう!