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「なあ、裕翔はさなにがすきなの?」 「えっと、…」 あの日から一週間。 僕と涼介は親しい友達になった。 「俺?」 「ちがっ/ハンバーグとか… 馬刺しとか…?」 「ふーん。渋いな、ちょっと」 昼休み、いつもなら知念と二人で昼ご飯を食べるのに最近は涼介と3人。 「もう山ちゃん。 質問ばっかしてないで、 裕翔くんが食べれないでしょ」 涼介が僕と付き合いたい理由は、お金。 僕を堕とせたら5万円っていう賭。 だから必死なんだって。 だから、それを知ってる僕は涼介なんか好きにならない。 そう決めたんだ。 「裕翔、今日一緒に帰ろう。 俺が教室まで迎えに行くからさ。」 「うん。」 「賢くして待っとけよ?」 そう言って僕の頭を撫でる涼介にドキっとしたのは内緒。 僕は既に涼介が好きなんだ。 もう涼介の虜になってる。
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